なんと、偏頭痛の原因は心臓に穴が開いていることが多い、という事が最近の研究で分かってきました。
慢性的に偏頭痛がする人の心臓の壁に穴が開いている可能性は、40%~70%という事です。
心臓の右心房と左心房の間に穴が開くと、右心房に戻ってくる静脈の血液の一部が左心房に入り、静脈の血液に含まれていた老廃物が左心房の動脈の血液に入ってしまいます。
そして、老廃物が入っている血液が頭を駆け巡った時に偏頭痛を起こすという事です。
血液の流れは大雑把に言うと2種類に分かれます。
心臓⇒肺⇒心臓と流れるものを肺循環、心臓⇒全身⇒心臓と流れるものを体循環といいます。
肺循環の血液は、肺で酸素を受け取り心臓の左心房に流れます。
そして体循環の血液に酸素を渡し、二酸化炭素や老廃物である血栓を受け取ります。
そして右心室から肺に流れていき、血栓を取り除き二酸化炭素と酸素の交換を行って、再び心臓に酸素を送ります。
体循環の血液は、心臓の左心室で酸素を受け取り全身に流れて細胞に酸素を送ります。
そして細胞から二酸化炭素や老廃物である血栓を受け取り、心臓の右心房に流れてきます。
そこで肺循環の血液に血栓を渡して二酸化炭素と酸素を交換して再び全身に酸素を送ります。
つまり、全身を駆け巡ってきた血栓が含まれている血液が左心房で血栓を手放し、右心房から再び全身に流れるという事になります。
しかし、心臓に穴が開いていて右心房と左心房の境の壁に穴が開いていると、血栓を肺循環の血液に渡す前に右心房に流れてしまいます。
その血栓を含んだ血液が頭を流れると偏頭痛がするわけですね。
つまり、小さな脳梗塞が起こっているという事ができます。
脳梗塞は血栓が脳の血管に詰まることで起こることがありますからね。
心臓に穴が開いていることが原因で起こる偏頭痛の特徴は、偏頭痛の時に手足のしびれが伴ったり、キラキラした光を感じることがあります。
また、頭痛のする場所が頻繁に変わる、というのもこの頭痛の特徴です。
偏頭痛の原因が心臓の壁に穴が開いているからではないか?と思ったら、すぐに病院で見てもらったほうがいいでしょう。
ちなみに、心臓の穴をふさぐ治療は、穴の開いている場所や穴の大きさにもよりますけど、早ければ2泊3日の入院で済むそうです。
場合によっては3週間の入院が必要になることもあります。