6月19日午前11時45分ごろ、兵庫県上郡町の県立上郡高校で、女子生徒18人が集団パニックが原因と考えられる過呼吸を起こしました。
一人の女生徒が泣きわめくなどパニック状態に陥ってしまい、それにつられるような形で周りの女生徒もパニック状態になったという事ですね。
さて、集団パニックは今までにも様々な事例があります。
2007年7月には、フィリピンの高校で集団パニックが起こっています。
何人もの女生徒が奇声をあげてパニックを起こしたのです。
「旧日本軍の格好をした人(霊)が、車の上から私に銃口を向けて、怖い顔でにらんでいるのが見えました。」
そのように、パニック状態になった女生徒の一人が証言しています。
不思議なのは、集団パニックになったのは女子生徒だけで、男子生徒はパニック状態にはならなかったそうです。
また、日本で集団パニックでニュースになった事例は、関東大震災の時です。
東京周辺では「朝鮮人が暴動を起こして攻めてくる」「朝鮮人が放火し、井戸に毒を投げ込んでいる」という奇妙な噂が流れたそうです。
そして、この根も葉もないうわさのおかげで6,000人もの朝鮮人が捕獲され殺された、という事です。
集団パニックによって根も葉もないうわさを信じてしまった、という事が国レベルで起こってしまった事例ですね。
また、東日本大震災の時も阪神大震災の時も、ニュースにはならなかったものの集団パニックはいろいろなところで起こっているようです。
東日本大震災の時、あるホテルでは、サウナに入っている人達何人かが素っ裸のまま車を運転して逃げた、という話がありますが、これも集団パニックによるものと言われています。
集団パニックは実は身近にもたくさんの事例があります。
例えば、「芸能人がいる」といううわさが広まり、たくさんの人が集まってきたが、それはただのデマだった、という事は珍しいことではないと思います。
また、私が小学生のころ、10人くらいの生徒が音楽室を掃除して時、その一人が「古い肖像画の目が動いた!幽霊だ!」と言ったところ、音楽室にいた全員が慌てて逃げた、という事がありましたが、こういった話はどこにでもあることですよね。
ですから、集団パニックは決して珍しい現象ではないんです。
誰かが泣いているのを見た周りにいた人達が、悲しい思いをしていないのにつられて泣いてしまった、とか、誰かが笑っているのを見た周りの人達が、面白い状態ではないのにつられて笑ってしまった、という事がよくある様に、パニックになっている人を見た周りの人達がつられてパニック状態になることはよくあることなんです。
また、特に震災の時など、恐怖や不安を感じているとき、あるいは、幽霊など人々が恐怖や不安を感じることに対して、集団パニックは起こりやすいそうです。
集団パニックは、時には命を落とすことにもなりかねないのですが、防ぐことが難しいそうです。
ただ、集団パニックにまきこまれないように祈るしかないのでしょうかね?